映画「Green Book」。Deepsouthとハリウッド
こんにちはBridal-Soraの竹中です。気温が上がったり下がったり、春の不安定な気候がワクワクする感じですね〜。
先日、ロサンゼルスのドルビーシアターでアカデミー賞の発表がありました。先月アメリカに行ったときに見て来た「Green Book」が3つのオスカーを受賞しました。実は前回のアメリカ行きは自分の中で今までとは違う「感じるもの」があった旅でもありました。
カリフォルニアの小さな映画館で「Green Book」を見た後にアトランタへ。
PPA (Professional Photographers of America)という全米プロ写真家協会のコンベンションに参加してきたんです。アトランタは初めての場所。どんな街なんだろう?とワクワクしながらのフライトでした。
現地につくとテキサス出身・在日アメリカ人の友達から「今アトランタだろ?ちょうどマーティン・ルーサー・キングジュニアの記念日で祝日のはずだ。彼の住んでた家の周りはヒストリックパークになってて、記念日当日には様々なイベントもある。せっかくだから見に行くといいよ」とメッセージが届いたんです。いつも行き当たりばっ旅の僕、アトランタのことも何も予習せずに訪れていたのでした。
トランプ大統領がメキシコとの国境に壁を作る件でモメにモメ、年末から政府機関が全てシャットダウンしている中での記念日でしたが、さすがアトランタ、当日はデルタ航空(アトランタが本拠地のアメリカの航空会社)が寄付してヒストリックパークも無事にオープン(パークのスタッフも政府職員)。
これがマーティン・ルーサー・キングジュニアが住んでた家です。彼は1929年にアトランタで生まれました。
家に見学に入るのもすごい人の列。
当日、ヒストリックパークにはたくさんの人とテレビ局やラジオの中継車、ブースが並んでました。
これが実際にマーティン・ルーサー・キングジュニアのお葬式で墓地まで棺を運ぶのに使われた霊柩車です。
1968年4月4日にテネシー州メンフィスで凶弾に倒れました。
この映画「Green Book」を見ただけでは単に「ああいい映画だったなあ〜」で終わってた気がします。映画中にはいわゆるディープサウスとよばれるアメリカ南部の州をツアーで巡るシーンがありますが、そのディープサウスこそ人種差別が激しかった地域。かつて何年もアメリカに住んでいた僕ですが、そのあたりは訪れたこともなく今回のアトランタも「オリンピックの街」くらいの認識しかありませんでした。
自由の象徴でもあるカリフォルニア、その中で巨大産業でもある映画業界。実はアカデミー賞は人種差別で有名でいままで黒人監督や俳優は選ばれたことがなかったんです。今回はその前評判から一転しての結果。それはそれでハリウッドが自分達から変わろうとしている結果なんでしょうか、、、。
この話を黒人の友達としてると、彼が一言「黒人人種差別を映画で題材にするのはあまりにイージーだね。ハリウッドは儲けの為にそれをしてるような気もするね。」なるほど、、、。そういう見方もできるのか、、、。
なんだか少し頭の中がこんがらがってきました。でも少なくともアトランタを絶妙なタイミングで訪れたことで「肌で感じるもの」があったことは事実です。もっと深いアメリカを感じたい、そう思うようにもなって来ました。ピッツバーグからラストシーンのバーミンガム。レンタカーでふらりと撮影しながら旅をしたい。そんな計画をしてる今日このごろです。
これ気に入った一枚。
そういや高校時代にみた映画「ドライビング・ミス・デイジー」はユダヤ系女性のドライバーが黒人でした。20年も前のことをふと思い出したし、また見てみよう。