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本物を知る

こんにちは、Bridal-Soraの竹中です。
空梅雨から一転、ムシムシしてますねえ。昨日のロケも汗だくになって撮影してました。

「柿の葉寿司」って知ってますか?最近では新幹線の駅弁で売ってたり、関空や伊丹でも置いてあるのでメジャーになってきたのですが、奈良の特産物です。昔、海無し県の奈良では海産物は貴重なタンパク源でした。若狭から鯖街道でサバを運んで来た京都に対して、奈良は熊野からサバを運んで来たんです。でも、そんな大変な思いをして運んだサバも焼いて食べると少しの人数しか楽しめない。しかもサバは足が早い。そこで薄くそいで切り身にし、殺菌作用のある柿の葉っぱでくるんで保存食にしたのが柿の葉寿司なんです。

この時期、奈良県吉野地方では、家庭で柿の葉寿司を作る習慣がありました。
最近は既製品も多いし、柿の木を植えてある家も少ないのですが、僕の実家では母親や叔母が作ってくれます。この手作り柿の葉寿司をたべると市販のものは美味しくない。本物じゃない感じがするんです。確かに手作りのものは見た目も不揃い、でも長年続いて来た先人の知恵がそこにある。柿の葉っぱの香り、酢飯の具合、サバの塩加減。これぞ本当の柿の葉寿司だなあと思うんです。

写真も一緒。今や世界のキャノンやニコンといったカメラメーカーも、もともとはライカに追いつけ、追い越せでカメラ作りを始めました。写真も日本が発祥ではありません。本物を知りたい、感じたい。だから常に海外に行ってます。海外では写真、とくにモノクロ写真はアートの1つとして認知されている。日本ではそもそも芸術に対する認知が低い。大学も芸術は芸大のような専門大学ばかり。アメリカではメジャーな四年制大学には必ずアート専攻がある。そんな環境に身を置いていたい。

今年はいろいろプロジェクトが続いていてまだ日本から出ていない。
すこし落ち着いたらフラっと出かける予定です。